窓に隠された、フランスの“美”にこだわる暮らし方
ガーディアンホームは、お客さまとの信頼関係を大切に、藤沢・鎌倉・逗子・茅ヶ崎・寒川の湘南エリアに密着した新築、リフォーム・リノベーションの住まいをお届けしています。
アンティーク照明にヴィンテージ家具やソファ、間接照明に照らされる本漆喰の柔らかな陰影が落ち着きのある北欧や南欧のインテリアによく似合います。
ガーディアンホームが手掛けるラフェルムには、フランスの暮らしを感じさせる魅力が詰まっています。
「フランスらしい外観の家とは?」
と聞かれたとき、真っ先にどんなものを思い浮かべますか?
瓦屋根や漆喰壁など、フランスならではの家の特徴はさまざまありますが、「窓」の存在もフランスらしさをデザインする上で欠かせないポイントです。
今回は日本とフランスの窓の違いについて、フランスの生活習慣などから深堀りしていきます。
日本とは大きく違う、フランスの住宅における「窓のデザイン」
日本とフランス、住宅の窓の違い
住宅の窓は、その土地の風土や歴史、生活スタイルを反映した形をしています。
引き違い窓が主流である日本に対し、フランスの住宅では両開き(内開き)の窓が一般的。
日本では部屋から外に出るための窓は「掃き出し窓」という大きな引き違い窓を設置しますが、フランスの場合は「フランス窓(フレンチドア)」と呼ばれる、天井から床まで高さのある両開きの窓が大きな特徴です。
さらに、地中海側の南フランスにおいては、夏場の強い陽射しを遮る工夫として窓を小さくする傾向があり、そこに雨戸やシャッターを閉めることで日除け対策をしています。
“フランスらしい家づくり”で取り入れたい窓のデザイン
フランスらしい外観の家をつくるときに、日本でも取り入れやすいデザインについて、ラフェルムで施工した実例写真とともにご紹介します。
格子窓
日本の多くの住宅でよく見られる引き違い窓は、省スペースでありながら大きく開口が取れるため換気がしやすく、住居スペースが狭くなりがちな日本の家に合ったデザインです。
格子の装飾をすることで、タイルや漆喰などの素材感のあるインテリアやアンティークともよく馴染み、ぐんとフランスらしい趣が生まれます。
上げ下げ窓(ハング窓)
上下にスライドさせることで開閉する上げ下げ窓(ハング窓)は、気密性や防犯性に優れ、換気がしやすいのが特長です。
デザイン性も高く、おしゃれな雰囲気を演出します。
丸窓
イギリスやフランスでは「牛の目窓」とも言われる丸窓。
フランスの片田舎にある建物を彷彿とさせ、外観のアクセントにピッタリです。
飾り石が施されたラフェルムの丸窓は、細かなところまで素材感を味わえる点が魅力です。
ウィンドウボックスで窓辺に花のある生活を
窓辺に洗濯物は干さないのがフランス流
窓辺の使い方も、日本とフランスで違いが見えるところです。
日本の生活スタイルではバルコニーやベランダに洗濯物を干すのが当たり前になっていますが、フランスでは「窓の外に洗濯物を干す」といった習慣がありません。
それはひとえに、町の景観を守るため。
フランスにおけるバルコニーやベランダは、ティータイムやガーデニングを楽しむためのスペースです。
パリなどの都心では部屋干しか乾燥機を使用することが日常となっており、庭が広い郊外の住宅でも、洗濯物は裏庭などに干して道路からは見えないようにしています。
最近では日本でもバルコニーやベランダをつくらずに、室内にランドリールームを設けて洗濯物を部屋干しする家庭が増えています。
部屋干しの最大の利点は、時間帯や外の気候に左右されずに洗濯物を干せること。
家の美観を保ちつつ、家事の効率も上がる「部屋干し」の習慣は、共働き世帯の家づくりで取り入れていきたい工夫のひとつです。
フランス人にとって花は、なくてはならないもの
フランスの窓辺でよく見かけるのは、ウィンドウボックス(フラワーボックス)です。
花が大好きなフランス人。街中にはたくさんの生花店が存在します。
フランス人にとっては花も生活必需品のひとつと言っても過言ではなく、食料品と同じように週末のマルシェで日常的に花を買う習慣が根付いています。
日本に比べ、花の価格が安く買い求めやすいことも大きな魅力です。
室内に飾ることはもちろん、窓辺から見える景色にも花を取り入れることで心豊かな生活を大切にしているのです。
青空に洗濯物が風にはためく風景も、爽やかさを感じる日常の一コマではありますが、やもすると生活感が出てしまいがち。
あえて窓から生活感を切り離し、色とりどりのお花たちで埋めつくせば、視界に入る日常の中にちょっとした特別感を味わうことができます。
家の印象を左右する「雨戸」の存在とカラーコーディネート
シンプルな外観の中で目立つ雨戸
南フランス郊外の住宅地では、どの家もオレンジがかったS瓦の屋根に漆喰の外壁で統一されており、一体感のある町並みが広がります。
この外観の造りも、やはり景観保護のため。
そんなシンプルなデザインの家で、ひと際目を引くのが「雨戸」の色です。
フランスの住宅では欠かせないヴォレ(volet)と呼ばれるこの雨戸。
家の外観において雨戸の色だけは自由が認められており、オーソドックスなブラウンの雨戸もあれば、鮮やかなパステルカラー、くすみカラー、真っ白なものなど、そのカラーはそれぞれの家ごとに異なり、見ているだけで楽しくなります。
雨戸の色でアクセントをつけることで、それぞれの家の個性を演出しているのです。
外から帰ってきたときにふと、可愛らしいおしゃれな雨戸がそこに見えると、愛着が湧いて自分の家がもっと好きになる・・・。
個性豊かな雨戸にはそんな魅力が詰まっています。
“フランスらしさ”を形作る窓は、特別なひとときへといざなってくれる
アンティークな雰囲気の窓のデザインに、目を引く雨戸のカラーコーディネート。
美しい町並みと調和しながら、それぞれの家の個性を演出する工夫がなされているフランスの家の窓からは、フランス人が大切にしている“美”へのこだわりが見て取れます。
格子窓から降り注ぐ温かな陽の光の下で、午後のティータイムを楽しんだり、窓辺に飾った季節ごとの花とともに、移ろいゆく四季折々の景色を愛でてみたり・・・。
家の外と内とをつなぐ窓は、ささやかな日常を“特別なひととき”へ変えてくれる存在です。
こだわりが詰まった窓から見える外の景色は、きっとこれまでと違う世界を見せてくれることでしょう。