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南仏の太陽を追い求めた画家・ゴッホの見た夢

2023-02-11
南仏の太陽を追い求めた画家・ゴッホの見た夢

ガーディアンホームは、お客さまとの信頼関係を大切に、藤沢・鎌倉・逗子・茅ヶ崎・寒川の湘南エリアに密着した新築、リフォーム・リノベーションの住まいをお届けしています。

アンティーク照明にヴィンテージ家具やソファ、間接照明に照らされる本漆喰の柔らかな陰影が落ち着きのある北欧や南欧のインテリアによく似合います。

無垢フローリングに囲まれ、ゆらゆら揺れながら椅子に座り本を読むくつろぎのスローライフは、50代から60代にとって癒やしが感じられるリフォームのデザインです。

ガーディアンホームが手掛けるラフェルムには、フランスの暮らしを感じさせる魅力が詰まっています。

豊かな光と色彩のアルル~南仏の古き良き風景

南フランス・プロヴァンス地方に、アルルという小さな街があります。

ローマ時代から受け継がれる美しい街並みや遺跡の数々、そしてローヌ川沿いの豊かな風景などが、いつの時代も人々の心を引きつけてきました。

かつては地中海交易の要所として栄え、魅力的な観光地へと姿を変えたアルル。

市街地には淡い黄色やベージュの歴史的な建物が立ち並び、あちらこちらに色鮮やかな花々が咲き誇っています

郊外へと足を伸ばせば、素朴なたたずまいの古民家に目を奪われることでしょう。

経年変化が美しい塗り壁の風合いに、オレンジや赤茶色の瓦屋根がアクセント。

アイアンをあしらった玄関扉の先には、ファミリーの歴史を刻む空間が広がり、さりげない浮き彫りやペイントで飾られた家具が大切に使われています。

窓の外には抜けるような青い空。

明るくフレンドリーな人たちの笑い声。

光まぶしいプロヴァンス地方では、空気が澄み切った冬の時季も心動かされる風景が広がります。

闘技場から見下ろすレンガ色の街並みや、柱彫刻の回廊が美しいサン・トロフィーム教会。

緑葉を落としたプラタナスの並木は空へと枝を伸ばし、優しい陰影が石畳に映し出されます。

1888年2月。

雪が舞い散るこの地に、パリから一人の画家が到着しました。

ポスト印象派の天才、フィンセント・ファン・ゴッホです。

太陽を追い求めた巨匠 ファン・ゴッホの半生

太陽を追い求めた巨匠 ファン・ゴッホの半生

ゴッホは1853年、牧師の息子としてオランダで生まれました。

子どもの頃から感情の移り変わりが激しく、人付き合いが苦手だったゴッホ。

絵画の販売やフランス語教師、献身的な伝道活動…と職を転々とした後、弟たちの支えによって制作活動を本格化させます。

心安らぐ場所を求め、新天地を探しては訪ねて回るさすらいの生活。

ベルギーでの活動やアカデミー受講などを経て、31歳でパリへと移ります。

そこで目にしたのが、印象派の画家たちによる作品の数々でした。

セザンヌ、ルノワール、スーラなどの作品から、光と色彩への感覚を研ぎ澄ませてゆくゴッホ。

日本の浮世絵からもインスピレーションを受け、精力的に制作に打ち込みました。

2年後、彼に再び転機が訪れます。

寒さ厳しいパリの冬に気分が沈み、作品は売れず、家族とも言い争うばかりの日々。

八方ふさがりの状況を打開するべく、暖かな南フランス地方への憧れを募らせます。

太陽の光まぶしい南の地は、彼にとって楽園のように魅力的な存在だったのでしょう。

輝きを追い求める人生を太陽の恵みに託し、アルルへと移り住むことを決めたのです。

「黄色い家」「画家の寝室」…ひまわりのように輝いたアルルの日々

「黄色い家」「画家の寝室」…ひまわりのように輝いたアルルの日々

念願の地に移り住んだゴッホは、暗いパリ時代を忘れ去るかのように、豊かな色彩と力強いタッチで制作を重ねます。

自宅兼アトリエとして借りた建物の外観を描いた「黄色い家」も、その一枚です。

クリーム色の外壁にグリーンの窓やドアが力強く描かれ、通行人の落ち着いた雰囲気と相まって安定した様子がうかがえます。

また、部屋の内部に目を向けた「画家の寝室」では、現在ではフレンチカントリー風とも称される木製のベッドやいす、テーブルなどを明るい色彩で描きました。

壁やカバーにはオリーブ色、朱色、水色といったプロヴァンスらしい色調が組み合わされ、主の息使いまでをも感じさせます。

家具そのものをモチーフとした「ゴーギャンの椅子」や「黄色い椅子」も、この時期の作品です。

素朴なデザインの椅子や小物を見れば、当時のプロヴァンスの暮らしへと想像が膨らむことでしょう。

アルル時代で最もよく知られる作品の一つに「ひまわり」があります。

情熱的な黄色と強烈なタッチは、ゴッホが憧れた太陽そのものです。

かつては求道者として、恵まれない人々に全てを分け与えようとしたゴッホ。

社会の不条理や悲しみに向き合い、不器用な人付き合いで苦労を重ねた人生でもありました。

ひまわりは「教会のステンドグラスと同じような役割」と述べたとも伝えられています。

ゴッホにとって太陽の放つ光は、夢や希望そのものだったのかもしれません。

南仏の暮らし~穏やかな風景がもたらした安寧の時間

南仏の暮らし~穏やかな風景がもたらした安寧の時間

南仏にゆかりのある芸術家は、ゴッホのほかにも数多く存在します。

セザンヌ、ピカソ、シャガールなど、さまざまな表現者が南仏に滞在し、多くの傑作を生み出しました。

一年を通して太陽に照らされる南仏の風景は、その土地特有の美しい色彩を放ちます。

小道に心地よいリズムをもたらす、緑鮮やかな糸杉の並木。

季節ごとに表情を変える果樹園や、豊穣のシンボルである大きな積みわら。

道脇の透き通った小川には、午後の光を受けた水草がゆらゆらと揺れています。

この地にしかない美しさが、芸術家たちの豊かな感性を動かしてきたのでしょう。

ほかにもゴッホは多くの作品をアルルで生み出しました。

星空の下に灯りをともした「夜のカフェテラス」や、人々の営みに欠かせない「アルルのはね橋」、オランダの風景を思い起こさせる「ラ・クロ平野」の連作などが代表的です。

揺らぎの多かった心に、安らぎを与えてくれた南仏・アルルの風景。

憧れの太陽で生命を燃やし、才能を開花させた夢のひとときでした。

(参照:西村書店「ゴッホ」/ウィルヘルム・ウーデ著/坂上桂子訳)

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